この内容を、ビジネスブログとしてのKiss and Cryに書くか、趣味ブロブの「道はローマへつながっている。」に書くか悩みました。が、今となってはこの活動も落合絵美の活動の一環ですし、実は独立のきっかけのひとつに昨年のこのツアーが関わっているので、こちらに書くことにしました。
第八開運丸CSA
2014年の秋から、「東北食べる通信」の派生組織である「第八開運丸CSA」を立ち上げてマネージャーを務めています。
第八開運丸は岩手県山田湾にいる、「山田の海賊」と呼ばれる、めちゃくちゃ腕の立つ漁師集団です。なぜマネージャーになったかはこちらをどうぞ。下記に、一部引用します。
命の危険が迫るような場所でも、腕一本で生きていけるという自信と強さ。
そういうものが、都会に住む私たちを惹きつけるのだと思う。
現に私が最初に山田に行ったときに、同じタイミングで来ていた早稲田大学の学生が、海賊に魅了されて山田に数日居座ってしまった。彼をそうさせたのは、つまり、そういうことなんだと思う。
私が伝えたいのも、実はそういうところだったりする。
海賊に会って、その背中が本気でかっこいいと思った。
その姿を、一人でも多くの人に知ってほしいと思った。
だってその姿は、都会に暮らす私たちに力や希望を与えてくれる。
『こういう力強い生き方があるんだ!
私たちだって、きっとそういう強さを持っているんだ!』
海賊の背中が伝えるメッセージ。
それを余すところなく伝えるコミュニティを、私は作る。
主な活動は、年に2回の海産物のお届けと、夏のツアー開催。ツアーでは、「第八開運丸」に乗せてもらい、牡蠣棚やホタテの棚、地引網の様子や三陸の地形のことなどを教えてもらいつつ、クルージングを楽しみます。その後、漁師の皆さんが用意してくれた魚介類とお酒を片手に、半日ぶっ通しで飲み会をします。漁師さんはとにかく酒が強い!!
第八開運丸CSAツアー2018開催
今年は、CSAの会員さん、そのお友達、マネージャー仲間のご夫婦、地元の方たちなど入れて総勢20名以上が集結。夜、部活帰りにやってきた現地の子供達を入れると、もはや集計不可能の大所帯でした。今までで最も規模が大きなツアーとなりました。漁の合間に受け入れ準備を進めてくれた第八開運丸のみんなに、本当に心から感謝です。
冒頭で、「独立のきっかけのひとつ」と書きましたが、実は昨年このツアーを出した帰り道で、思いが先走りすぎて「CSAもっと真面目にやりたいし、そうすると経費等々もあるから会社作るかな」というようなことをFBに書いたら、同僚がご丁寧に投稿を拾って人事に伝えるという面白いことがありまして(笑)
ちょうど、人事的にエラくなるのが内定していたタイミングでして、前々からFBに対する苦言は色々頂いていたので、「色々やりたいことあるし、だったらもう自分でやるかなー」と思ったのが9月頭でした(その後、9月中に独立を決意)。
CSAの運営は、正直悩むことも多いです。普段から会えて、FBもつながっている方であれば、「いま、満足してくれているかな」「ここはもっとこうしたほうがいいな」と察したり、情報交換したりができます。ただ、全国に会員がいるグループで、中には一度も会ったこともない人も何人かいます。そういう人たちの満足度ってどうやって上げたらいいんだろう、魚介類送るだけで本当に喜んでくれるんだろうか、いつも不安です。ただ、さすがにCSAも4年目を迎え、自分も立場が変わると、「悩むよりもやれることをやろう」という気持ちが強くなってきました。
強い姿を届けたい。
今回のツアーで、私は改めて海賊の底抜けの明るさと強さを感じました。
実は今年の頭、海賊たちは人命を救助して警察や消防団から表彰されています(東日本大震災の津波の際も沢山の人を船に引き上げたと聞いています)。
近所の漁師さんが海に落ち、1時間も漂流しているところを発見して、引き上げて救命活動をしたのです。その時は水の冷たさで体も硬直し、あと5分遅かったら危険だったと聞いています。幸い後遺症も残らず、元気にされているとか。
長年漁をやっている人でも、ふとしたことで命を落とす可能性がある。それが漁師の世界です。足の下は海ですから。
しかも、姿が見えない魚たちとの戦い。腕が良くて、勘が冴えていて、強い気持ちがなかったら、成功できない世界です。
彼らの底抜けの明るさの裏には、こういう、死と隣り合わせの世界を自分の腕で生き抜いている自信があると思う。
その自信は私たちを励ましてくれるし、チカラを与えてくれる。
私はやっぱり、何度見ても彼らのことを「かっこいいなあ!」と思うから、これからも第八開運丸CSAのマネージャーとしてツアーを出し続けられたらと思う。
海賊さん、参加者のみなさん、いつもありがとうございます。
これからも宜しくお願いします。
そして、開運丸CSAはいつでも仲間を募集しています!!
漁師が好き、魚が好き、とりあえず飲みたい、なんでもいいです。
ご関心ありましたらぜひ仲間になりましょう!